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  • ●『 大浦家・上津役家日記~2023年3月号~ 』

●『 大浦家・上津役家日記~2023年3月号~ 』

  • 「 耐え難き別れ 」

     

    先月号で旅行再開の宣言をしたのも束の間。

    2月は、シェアハウスの家族との別れが立て続けに重なりました。

    令和5年2月18日。

    上津役家家族のザキさんが天国へと旅立ちました。享年97歳。

    令和5年2月23日。

    大浦家家族のケイさんが天国へと旅立ちました。享年82歳。

    令和5年2月26日。

    上津役家家族のトシさんが天国へと旅立ちました。享年81歳。

    ご家族の皆様には、心よりお悔やみ申し上げます。

    また、お三方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

     

    上津役家のザキさんは、

    去年の年末頃より、肺炎や心不全などで入退院を繰り返していました。

    2月10日に退院し、上津役家に帰って来た彼は、

    身体も随分痩せ、以前に比べると元気も無くなっていました。

    そして、食べる事を止めてしまいました。

    担当医は、もう看取りの段階に入っている事をご家族に話します。

    そして、今後出来る事としては、

    ・入院させて、点滴や鼻腔栄養などで栄養状態を維持していく。

    ・上津役家で訪問看護などを可能な範囲で利用し、点滴を行いながら最後まで看取る。

    この2つの選択肢がある事を伝えました。

    ご家族の皆様は話し合った末に、

    暮らし慣れた上津役家で最期を迎えさせてあげたいと、

    上津役家で看取る事を決断されました。

    退院して2日目。

    せん妄の症状が出始め、ベッド上で動き回る様になりました。

    その為、中々点滴が入れられず、

    結局、点滴を入れる事が出来たのは1回ほどでした。

    スタッフは、最期を迎えようとしている彼に、少しでも何かできないか。

    考えを巡らせます。

    そして、手の空いた時間を見つけては彼の元へ行き、声を掛けたり、

    彼が好きだった食べ物など食べてもらえないか働きかけたり、

    彼が良く歌っていた歌を歌ってみたりしました。

    彼は上津役家のムードメーカーの様な存在でした。

    思い返せば、ほぼ毎日の様に上津役家には彼の歌声が響き渡っていました。

    とてもまじめな性格で、

    ひ孫ほど歳の離れたスタッフに対しても、ですます口調で話していました。

    彼のお通夜に伺った際、

    スタッフが彼の良い表情を集めたパネル(今月号の写真)を作成してお持ちしたのですが、

    彼の上津役家での表情を見て、

    『私達の知っている父とは全然違う表情をしている。

     父にそんな一面があったとは知りませんでした。』

    と、言われていました。

    ご家族様にとって彼は、とても厳格で厳しかったそうで、

    ふざけたり、無邪気に笑う事など見た事はなかったとの事でした。

    彼が亡くなる前日。

    スタッフは彼の身体を拭いて綺麗にし、少しでも今の彼に喜んで貰いたいと思い、

    彼の好きだったあんこを水に溶いて、

    唇に湿らせる程度に少しづつ彼の口に運びました。

    その時、彼の表情がほころび、

    うん、うん、と満足した様に首を縦に振ったそうです。

    そして夜になり、日付が変わった頃。

    彼は眠る様に息を引き取りました。

  • IMG_3019_R

    大浦家のケイさんとの別れは、本当に突然でした。

    異変があったのは、亡くなる3日前の事でした。

    昼前に急に呼吸困難の症状が見られ、彼女は救急搬送されました。

    しかし、搬送先の病院で様々な検査をしても特に何の異常もみつからず、

    彼女自身もその時には元気な状態に戻っていた為、

    その日は点滴をして大浦家に帰る事になりました。

    翌日は、小倉のリバーウォークへ外出のレクレーションを予定していました。

    帰宅後の彼女の状態も良かった為、

    ご家族の了解を頂き、彼女も参加して頂く事にしました。

    当日は、市立美術館分館にて開催していた、

    『世界ネコ歩き2』という展示会を見に行きました。

    みんなで「可愛いねー」などと言いながら、写真を見て回り、

    撮影スポットで写真撮影。

    その後はフードコートで昼食を摂りました。

    彼女は元気もりもり。

    ハンバーグランチをペロリと完食。

    その後、買い物組と車でのんびり組とに分かれる事になりました。

    彼女は特に買いたい物もないとの事で、私と共に車でゆっくりする事になりました。

    車で皆の帰りを待っている間、沢山の事を話しました。

    体調の事、家族の事、通っているデイサービスの事、そして旅行の事。

    久しぶりの旅行だから目いっぱい楽しんで、

    美味しい物もいっぱい食べようねと話しました。

    とても楽しみにしてくれていました。

    待っている間に、彼女のご主人から私に電話がありました。

    前日の救急搬送時にご主人は携帯を手元に持っておらず、

    病院対応をしてくれた娘さんからの着信に気付かず、

    結局彼女に会わないまま大浦家への帰宅となった為、

    彼女を心配して電話をかけてきたのでした。

    私は帰宅してからの彼女の状態と、

    今日も展示会や食事を問題なく楽しみましたと伝えました。

    そして、彼女に電話を渡しました。

    ご主人は昨日は着信に気付かず駆けつけられなくてごめん。

    娘さんにこっぴどく怒られた。

    体調は大丈夫か?などと、

    彼女の体調を心配して声を掛けていましたが、

    彼女は『全然大丈夫!あんたの事やけんそんな事やろうと思った。』と、

    いつもの調子でつっけんどんに返します。

    その後も中々話の終わらないご主人に業を煮やし、

    『わかった!もういいけん!』と、

    ピシャリと話を打ち切り、電話を終える事になりました。

    いつものふたりの微笑ましい光景に私は笑いが止まりませんでした。

    彼女がご家族と会話したのは、この時が最期でした。

    そして、この日から2日後の朝、

    彼女の意識が混濁しているのをスタッフが発見し、すぐに救急搬送。

    搬送時には心臓が停止。

    私は救急車の中で、彼女が救急隊員に心臓マッサージをされているのを、

    ただただ見つめるだけでした。

    先日の救急搬送時の検査でお身体に異常はなく、

    昨日までいつもと変わらずに過ごしていたのに・・・。

    なぜか今、目の前で心臓マッサージをされている・・・。

    私は目の前で起きている現実を、受けいれられずにいました。

    病院到着後、彼女は何とか息を吹き返します。

    娘さんご夫婦が病院に到着。

    ご主人にも連絡をしましたが、タクシーが中々捕まらず、時間がかかる様子でした。

    その間に医師に呼ばれ、ご家族と共に状況説明を受けます。

    何とか息は吹き返したものも、

    今は薬によって何とか心臓を動かしている状況で、回復の見込みはなく、

    このまま最期を迎えるでしょう。

    彼女に会わせたい人が居れば呼んで下さいと言われ、私達を彼女の元へ。

    その後、親戚の方も来られ、ご家族は涙ながら彼女に声を掛け続けます。

    彼女の呼吸は徐々に弱くなります。

    せめて最期にご主人に会わせたい。

    私は病院の入口でご主人を待ちます。

    しばらくしてご主人が到着。

    急いで彼女の元へ案内します。

    ご主人が彼女に声をかけます。

    その時、何の反応も見られなかった彼女がご主人の声に反応しました。

    それを見て、娘さんとご主人はより一層大きな声で、声を掛けます。

    しかし、反応を見せたのはその時だけで、

    そのままゆっくりと彼女は息を引き取りました・・・。

  • IMG_3018_R

    上津役家のトシさんは、

    まだ1月に入居したばかりでした。

    とても穏やかな方で、

    好々爺とは、正に彼の様な方の事を言うのではないかと思います。

    入居してからの彼の様子は、先月号に書かせて頂いている通りで、

    彼はすぐに上津役家に慣れ、とても穏やかに過ごしていました。

    ある日、彼に発熱が見られ、かかりつけの訪問診療医に連絡。

    訪問診療医は肺に雑音がみられる為、恐らく肺炎だろうと判断。

    入院する事になりました。

    この時、発熱はあったものの、

    彼はいつもと変わらない様子で、とても穏やかでした。

    きつさを訴える事も無く、

    傍目には、今から救急車で運ばれる方とは思えない様子で、

    ご家族と共にのんびり救急車の到着を待っていました。

    その後、ご家族様からの連絡で、

    病院で誤嚥性肺炎と診断されたものの、状態は悪くなく、

    問題なければ1週間程度で退院できるだろうとの事でした。

    私達はそれを聞いて一安心しました。

    入院してから3日後の夕方。

    ご家族様からの着信。

    『先程、父がなくなりました。』

    「は???」

    経過報告だと思い、何気なく電話に出た私の耳に、まさかの知らせ。

    状況を理解出来ないままの私に、ご家族様の言葉が続きます。

    彼は入院後、順調に回復しており、

    その日も16時頃の巡回では、意思疎通も問題なく体調も良好。

    そして17時に様子を見に行った時には、既に体調が急変しており、

    そのまま息を引き取ったとの事でした。

    あまりに急な事で、ご家族様も最期を看取る事は出来なかったそうです。

    経過が順調で心電図モニターなどの計測器もつけていなかった為、

    死因は不明。

    入院前、

    彼は上津役家でのリハビリを頑張り、

    少しづつ自分で身体を動かす事が出来る様になっていました。

    彼はそれをとても喜び、これからの生活に希望を感じている様でした。

    そして何より、今年の旅行をとても楽しみにしてくれていました。

    これから沢山楽しんで、

    これから沢山楽しい思い出を作っていくはずだったのに・・・。

    それなのに・・・。

     

    ザキさんとケイさんのお通夜には、

    大浦家、上津役家家族の皆を連れて、最期のお別れに伺わせて頂きました。

    どちらのご家族様も、悲しみの最中であるにも関わらず、

    弊社施設に入居して本当に良かったと、感謝の言葉を沢山頂きました。

    トシさんのお通夜は北九州市外で行われる事もあり、

    皆を連れてお別れに行く事は出来ず、

    私と管理者でお邪魔にならない様、通夜の前に伺わせて頂きました。

    ご家族の皆様は快く迎えて下さり、

    ザキさんとケイさんと同様、最期の場所が上津役家で良かった。

    父にとって上津役家は、もう自分の家の様になっていました。

    と、言って頂きました。

    また、お通夜の際に参列者の皆様に、

    トシさんが弊社施設に入居して、穏やかに暮らせていた事。

    弊社に感謝している事などをお話しされていたと、

    お通夜に参列した担当ケアマネさんに聞きました。

    ザキさん、ケイさん、トシさん。

    それぞれのご家族様のお言葉は、

    私達にとって、これ以上ない程嬉しいお言葉です。

    本当にありがとうございます。

    しかし欲を言えば、そのお言葉を聞くのは、まだ先であって欲しかった・・・。

    私達は日々の暮らしの中で、

    今横にいて笑っている大切な人が、明日も変わらずに隣にいる。

    つい、そう勘違いしてしまいます。

    明日、自分も相手も元気な状態で一緒に過ごせる事。

    それはきっと奇跡の様な事なのに。

    相手が高齢者であれば尚更です。

    高齢者の方々と関わる私達は、その事を常に意識して、

    1日1日を大切に、悔いなく関わり、ともに笑い過ごしていく。

    その1日1日の積み重ねが、

    ご本人様、ご家族様、私達関係者全員にとって、幸せな状態を形づくって行く。

    そう信じて、そう信じて、

    彼らが歩めなかった明日を想い、

    胸に刻み、私達はまた、1日1日を積み重ねていく。

    私達が彼らに出来る事は、それだけしかないのだから―。

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