「 ツンデレ 」
令和5年3月8日。
上津役家に新しい家族が増えました。トヨさん84歳。
彼女は元々、県外に住んでいました。
しかし、徐々に自宅で転倒する事が増え、自宅での生活が困難になり、
ご家族の居る北九州の施設に入居する事になりました。
しかし、コロナ過で中々ご家族で過ごす時間を作る事も難しく、
彼女は精神的に不安定になりました。
ご家族様は、今後の彼女の事を想い、ケアマネージャーに相談。
弊社の事を聞き、すぐに見学、入居する事になりました。
入居してしばらくは落ち着かず、
『帰らせてくださーい!』
『娘を読んでくださーい!』
と、声を上げる事が度々ありました。
お手洗いの介助をする時も、
『早くしてください!』
『教えてもらわなわかりません!』
と、スタッフを突き放すような物言いをされます。
知らない人ばかりに囲まれ、慣れない場所での生活です。
すぐに落ち着いて笑顔で生活出来なくて当然です。
しかしスタッフも人間。
あまりの言われ様にスタッフも少しムスッとしてしまいます。
しかし介助が終わり、自室にお連れした次の瞬間、
『ありがとう。』
と言いながら布団に潜り込みます。
その一言で、
スタッフも先程のムッとした気分が吹っ飛び、忘れてしまいます。
まさにツンデレ。
彼女は、言葉や態度はぶっきらぼうですが、
どこか憎めない不思議な魅力があります。
これは私が彼女を見ていて感じた推測ですが、
彼女の中には、介助してもらう事に対して、
申し訳ないという気持ちがある様に思います。
しかし、自分の置かれている環境への不安や孤独感もあり、
自分の気持ちを素直に表現する事が出来ず、
ツンデレの形になって表に出てきているのではないでしょうか。
最近、彼女に逆らい難い大好きなものがある事を発見しました。
それは、「子供」です。
3月。
春休みという事もあり、スタッフが子連れ出勤した時の事。
彼女には食前に服用するお薬があるのですが、拒否される事が度々あり、
スタッフは食前薬を服用して頂くのに四苦八苦していました。
それを見かねたのか、スタッフの子供が、
(※以前、会報誌でもご紹介したチビッ子介護士のユウカちゃんです)
「お薬ちゃんと飲まなダメよ。」と声を掛けました。
するとどうでしょう。
先程まで拒否を続けていた彼女の表情が一瞬にして変わります。
満面の笑みを浮かべて、
『そうよね~お薬はちゃんと飲まんとねぇ。』と言って、
すんなり服用したのです。
この様な事は他にも沢山ありました。
こうして、チビッ子介護士は春休み中大活躍♪
トヨさんも毎日多くの笑顔を見せてくれました。
この春休みの期間にトヨさんも上津役家での生活に慣れてきた様で、
春休みが終わり、チビッ子介護士が来ない時でも、
笑顔で過ごせる日が少しづつ増えてきました。
いつも思いますが、
やはり子供が高齢者に与える力は絶大で、なんとも羨ましい限りです。
今後も、このチビッ子介護士の力も借りながら、
彼女の不安感や孤独感を少しでも軽くし、
上津役家が彼女にとって安心して楽しく過ごせる
『自分の居場所』又は『第2の家』になれる様、
頑張って行きたいと思います。